大相撲大津場所観戦記
髙田忍
大相撲の地方巡業、大津場所が10月18日開催された。写真を交えて、相撲について知るところをまとめた。
会場の呼び方
会場の北側が正面、その反対側を向こう正面という。正面から見て右が西、左を西という。写真は正面から向こう正面を写したもの。
髷結い
十両以上の力士はいわゆる丁髷(ちょんまげ)を結っている。写真は正代関が髪を結ってもらっているところ。
相撲甚句(すもうじんく)
相撲甚句とは、邦楽の一種。大相撲の巡業などで披露される七五調の囃子歌である。本場所では行われない。
綱締め
横綱照ノ富士に綱を締めているところ。数人の若手力士が綱を締めていた。
土俵入りと化粧まわし
幕内の力士が、化粧まわしをつけて、お披露目をする儀式。
思い思いの漢字を入れていることが多い。先ずは東から、次に西からのじゅんである。自分の名前と同じ文字が入っているのを見て思わずシャッターを切った。
横綱土俵入り
今年は膝の故障で休場の多い横綱照ノ富士だが大津場所には登場して、土俵入りを見せてくれた。不知火型と雲竜型がある。照ノ富士は不知火型。横綱の土俵入りには太刀持ちと露払いが先導する。
呼び出しと行司
取り組みの前に呼び出しが独特の節をつけて対戦する力士の名前を読み上げる。
行司には、格がある。幕下などの身分の低い行司は裸足である。最高位は紫の装束を身に着ける。
木村庄之助
取り組み
取り組みにはスポンサーが懸賞金をかける。左端の黄色にスポンサー名が入り、観客に披露する。懸賞金は3万円と聞いたことがある。本場所では、勝敗を気にして、立ち合いに変化してはたきこみなどの手抜きをする力士が偶にいるが、大津場所ではすべての取り組みに懸賞金が2~3本かかっていたので、真剣勝負が多かった。
三役そろい踏み
取り組みの最後三番に対戦する力士が東と西に分かれて披露される。本場所では、千秋楽(15日目)に行われる。
弓取式
全ての勝負が終わると弓取式という儀式が行われる。
会場を後にする観客に対して、感謝の気持ちを込めた太鼓が打ち鳴らされる。本場所では櫓から太鼓がたたかれる。
たまり席
観戦した席は、土俵下のたまり席からであった。決 して楽ではなかった。場所が狭く、足を延ばしたり畳んだりする。前の人の帽子や頭が邪魔になって勝負が良く見えない。
相撲を見るのはテレビが一番である。とはいえ、力士が手抜きをせず、真剣に勝負を挑むときは迫力がある。