プリンター苦闘記

プリンター苦闘記

プリンターにまつわるヘビーユーザーの苦労話の殆どはインクとそのランニングコストにある。古いNECのパソコン発売当時のインパクトドットプリンターから幾多の変遷を経て今日ジェットカラープリンターに至るまでユーザーとして様々な修羅場を経てきた。

 

パソコンやプリンターとのかかわり合いの初めは高校時代家業にまつわる貿易のコレスポンデンスのため英文タイプとの付き合いから始まった。当時機械式のアンダーウッドのタイプライターで覚えたタイプは今でも両手でブラインドタッチである。打ち込みは今でもそこいらの若いものに負けない。

 

コストとプリンター

さて話は現代のカラープリンターのコスト、特にキャノンの戦略で「機械はお安く・消耗品のインクはお高く」の政策には最初から僕の場合おつきあいせず安い(実は化粧品と同じ中身はタダ同然で、安い非純正インク自体かなり割高)詰め替えインクを使用し今日に至っている。

 

2年ほど使ったキャノンのMG6730は目詰りしたので色々手を尽くしクリーニングカートリッジや超音波洗浄機で洗浄したりして直らず、仕方なく新品のプリンターヘッドをAmazonで中国製を購入したりしたが結局直らないので諦めて新しいキャノンのプリンターMG3630をお名前ドットコムで価格比較し最安値、税込み運賃無料¥5,270で購入した。

 

このプリンターを購入した最大の決定要因は、「インクタンクにプリンターヘッド」がついていることだ。

 

使用しているとインクが純正や非純正に拘らず、キャノンのプリンターは必ずプリンターヘッドに目詰まりを生じる。

 

その証拠として、インク業者が目詰まり解消のグッズ類を堂々と販売している。キャッチも奮っており「お客様の声から生まれた」「プリンタの目詰まり解消」等と・・・おまけにプリンターが何をどうチェックするかわからないがICチップ搭載とある。どうやらキャノンはお客様の声を大事にしないようである。

 

高田代表と同じキャノンのMG6730を約1年前、その前のプリンターのプリンターヘッドが赤インクで目詰まりを起こし、又その前のプリンターは黄色で目詰まりを起こした。その都度プリンターヘッドの修理を試みて失敗、都度プリンターヘッドで悩まされてきた。この度はインクタンクにプリンターヘッドのついたものを購入した。これまで大体7台くらいプリンターを駄目にしてきた。その全てがプリンターヘッドの目詰まりが原因であった。

 

キャノンのプリンターが壊れるサイクル、「キャノンタイマー」は、ここ数年非常に短くなってきている感じがする。直近の物は2年でだめになった。

 

キャノン自身この苦情「インクの目詰まり」の多さに悩まされてMG3630は常に新品交換されるプリンターヘッド付きのインクタンクを考案したのであろうか?キャノンは今や考え出した企業の欲望を満たす、企業利益を生み出す政策に自縄自縛になりユーザーにインクタンク交換ごとに新品プリンターヘッドを提供するという解決策、すなわちお客様の声を活かしたのだろうか・・・

 

要するに純正インクを使っても目詰りするので、インク交換ごとに新品のプリンターヘッド提供に解を得た?

 

過去このプリンターヘッドと言う部品を購入したが最低6000円ほどする高価なもので、一方キャノンの修理センター等に修理料金を聞くが、きょうび新品プリンターのほうが彼らの修理代より遥かに安く修理センターと言う言葉自体死語化している。

 

実にもったいない話であるがプリンター本体、長持ちしない消耗品と同じだとも言える。しかし分解してみて分かるのであるがかなりの部品点数があり各部品は高精度に専用の素材を使用して作られたにも関わらず販売者の利益込み5270円を弾き出すためには、相当合理化された最新自動生産ラインを持ち、ペイする販売数がなければ成り立たない。実にご苦労様なことである。長けたベンチャーでも恐ろしくて近寄りもしないアイテムである。

自分の業界にも当てはまるが毎年新型眼鏡を発表しないといけないというトラウマ、プリンターメーカーも毎年新型発表をしている。だが使用する人間に新型などなく昔のままである。ハッキリ言って発展途上で自信がないことの裏返しかもしれない。プリンターを使用していて、5年前も今も目的と方法は殆ど変わっていない。毎年新型が出て、古い機種はたたき売り。

 

消耗品で儲からない時代

では一体誰が一番儲けているのか?今まで恐らくこのインクにまつわる非純正インク供給業者が一番儲けて来たのではないだろうかと思う。しかしこの業界もツワモノが現れてきた。他でない百円ショップ各社がここに目をつけ販売を伸ばしている。老舗非純正インク業者を百円ショップが追撃し始めて、老舗非純正インク業者の儲かる色水商売も儲からなくなってきている。

 

疑いを持つユーザー

最近疑い始めたのは、このインク自体多少の違いは有ってもほとんど同じ色水ではなかろうか?である。以前はプリンターヘッドが高価なため少しは壊れにくいだろう純正に近い非純正インクを使用してきた。上記に伸べたとおりもはや使用方法やインクの質など恐れなくなった。プリンターヘッドが詰まって困らないプリンターヘッド付きのインクタンク+安いプリンター登場である。

 

小生には使い残しのインク=色水がまだ沢山残っており、新規購入したインクを使い切った段階で古いインクを試してみようと虎視眈々と狙っている。無論百円ショップの色水も然りである。

 

プリンターの廃棄処分

さて問題はこれだけに終わらず一番厄介なのが壊れたプリンターの廃棄処分である。確か大阪市の廃品回収手数料が1000円程で、捨てるに手間暇コストのかかる代物である。エコにこだわり始めると何でも安く無料で処分したいのが人情。

 

手元に電動ドライバーが有るので暇な時合間を見て簡単に分解しプラスチックと金属部品に分別しゴミとして捨てて来た。大きなプラスチック容器は足で踏み潰したりして故障のストレス解消には役立つ。容積はかなり小さくなる。無論行政の指導する分別廃棄を履行し適宜無料ゴミとして処分している。

 

インク詰め替え作業

今回買った5270円のプリンター、予備に買ったエコ・カートリッジ・リサイクルインクは純正より安く、現在使用しているインクを消耗した時使用し、詰め替えインクを別途購入してあり、インクに付属するハンドドリルでカートリッジに穴を開けインクを注入するものである。

 

以前インク詰め替え時、キャノンのインクタンクにはプラスチック球がインク充填後詰められておりこれを器用に抜いて再利用していたが、考えてみるとインクタンク内にはフィルターが入っており、ドリル粕など濾過され加えてプリンターヘッドにもフィルターがついているためこれは心配しすぎと言うものだ。プリンターヘッド付きのインクタンクであれば、壊れればリサイクル・インクカートリッジをネットで購入すれば済み、今や無敵恐れるに能わずである。

 

詰替作業の説明書は次の通り、実に懇切丁寧に書かれているものである。インク交換に際しプラスチックの手袋が付属しているが、小生は滑るのがいやで素手でやるため、作業の後派手な各色インキが手について大仕事した、節約したという快い実感が湧く。手に付いたインキは、水性であるが石鹸ぐらいではなかなか落ちず、お湯と石鹸でやっと落ちる。ご褒美は、近くの銭湯に行くことである。

MG3630Ink 注入方法

MG3630Ink 注入方法1

MG3630Ink 注入方法2

MG3630Ink 注入方法2

 

音楽を併せ聴きながら秋を満喫 U-tube マントヴァーニ・オーケストラ

Mantovani – Golden Hits (1967)

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星野 龍一